鎧飾り五月人形とは

端午の節句には、男の子の身を守る「お守り」として鎧や兜を飾ります。かつて武将が奉納した本物の甲冑を参考に制作されており、頭部だけでなく全身を飾る「鎧飾り」は、五月人形の中で最も豪華で本格的な飾りです。
頭から足先まで施された威糸(おどしいと)の美しい色合わせや、精巧な金属工芸を正面からじっくり鑑賞できるのが最大の魅力です。両脇に弓太刀(弓と刀)を配し、男の子の健やかな成長と力強い守りを願います。
【鎧飾りの長所(メリット)】
- 圧倒的な豪華さと存在感:全身を飾るため重厚感があり、節句のお祝いにふさわしい華やかさがあります。
- 美しい色合わせ:鎧の背や腰を編み上げる「威糸」の鮮やかなグラデーションが正面から綺麗に見えます。
【鎧飾りの短所(デメリット)】
- 飾るスペースと収納:高さ・奥行きともに大きいため、広い設置場所と収納スペースが必要です。
- 出し入れの手間:パーツが多いため、兜飾りに比べると組み立てや片付けに時間とコツがいります。
- 顔当て(面頬):顔を保護する鉄面が付いているため、幼いお子様が怖がってしまうことがあります。
鎧飾りの2つのタイプ(江戸甲冑・京甲冑)
鎧飾りは、由来する文化によって「江戸甲冑」と「京甲冑」の2つに大別されます。
■ 江戸甲冑(えどかっちゅう)|渋みと重厚感を追求した武家スタイル
武士の実戦用防具を手本とした伝統技法で作られます。派手な装飾をあえて抑え、本革や小札(こざね)を用いた「本物志向の質実剛健な美しさ」が特徴です。
■ 京甲冑(きょうかっちゅう)|煌びやかで格調高い公家・貴族スタイル
京都の繊細な工芸技術が集約されたスタイル。純金箔押しや金物細工を多用し、鮮やかな威糸で編み上げた「絢爛豪華で高貴な装飾美」が特徴です。
※コンパクトな現代風デザインが得意な「ふらここ」など一部の工房では、大型の鎧飾りは取り扱っていません。本格的な鎧飾りをお探しの場合は、以下の老舗専門店・有名ブランドがおすすめです。
主要専門店の鎧飾りの特徴
原孝洲(はらこうしゅ)|選りすぐりの名匠が手がける本物の江戸甲冑

「細部にまで決して手を抜かない、本物の甲冑作り」にこだわり、全国から厳選したトップクラスの甲冑師(名匠)による重厚な江戸甲冑・鎧飾りを豊富に取り揃えています。
久月(きゅうげつ)|高床台飾りやオリジナルの「彫金仁王大鎧」

飾った際の豪華さを引き立てる「高床台飾り」を得意としています。力強い迫力を持つ「彫金仁王大鎧飾り」など、伝統を踏襲しながらも久月ならではの独創的な名品を取り揃えています。
吉徳大光(よしとくだいこう)|意匠を凝らした「江戸茜」や着用鎧

鮮やかな茜染めの美しさを活かした「江戸茜シリーズ」など、高い芸術性を誇る鎧飾りが充実。さらには、お子様が実際に身につけて記念撮影ができる「着用鎧」も取り扱っています。
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